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J-WAVE 25 DIALOG IN THE DARK〜見えないものを見るということ〜

日本放送文化大賞ラジオ部門の準グランプリを受賞した「J-WAVE 25 DIALOG IN THE DARK〜見えないものを見るということ〜」を聴いた。

日本放送文化大賞/第5回入選・事績より抜粋

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〔番組内容〕

1989年にドイツのアンドレアス・ハイネッケ博士のアイディアで生まれた空間体験型イベント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」は、すでに25カ国で開催され、600万人以上が体験している。参加者は完全な暗闇の中を、視覚以外の感覚を頼りに進むが、視覚障害を持つスタッフがアテンド役となり、暗闇の中で生き生きと彼らを導く。“見えないものを見る”ことで、参加者は視覚以外の感覚の重要さ、周囲の人々の大切さを実感し、他者との違いを気にせず多様性を認められるようになる。
番組では、聴取者にイベントを疑似体験してもらえるよう、出演者が実際に体験した様子を収めた音源を用いながら、語りかけるように案内し、ハイネッケ博士、イベントの代表者や参加者、アテンドを務める視覚障害者へのインタビューなども交えて、イベントの魅力やその意義を伝える。

〔中央審査・審査講評〕

視覚に頼らず、感覚を研ぎ澄まして想像の世界を広げる行為はラジオの原点であり、暗闇の中でこそ見えないものが見えるというイベントを紹介したこの番組は、ラジオがイマジネーションのメディアであることも体現している。特にFMラジオという、奥行きを感じる音響空間の特性に合致した企画構成であり、演出にも随所に工夫がうかがえ、想像力をかき立てられる。
また出演者は、主観を交えた体験談や、視覚障害者の優れた感覚を紹介するが、決して押し付けでない巧みな表現で語りかけ、聴取者への配慮が感じられて心地よい。

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この試みがすごいと思ったのは、番組の中で、視覚障害を持つアテンドスタッフの方も言っていたことだが、決して福祉的な視覚障害体験を目的としたものではないということだ。完全な光の無い暗闇空間において、視覚が完全に遮断されることによって、触覚や臭覚、聴覚などが研ぎすまされ、これまで見えていなかったものがリアルに感じられるという話だった。
聴いていてもよくわかったのは、暗闇の中では1人ではどうすることもできず、相手がだれであろうと、お互いが声をだしたりして関わっていかなければならない。セラピストや主宰者の方の話として、様々な垣根がなくなり、一度フラットな状態になることを提案するものということ。普段、日常生活の中では、立場や背が高いとか低いとか人との様々な違いが気になるが、暗闇ではそれがなくなり、多様性を受け入れられるという話だった。

番組の中ではナビゲーターのクリス智子さん自身が実際に体験した過程の始まりから終わりまでの時間軸に沿って進行する中で、運営に関わっているスタッフ、参加者の話、考案者であるハイネッケ博士のインタヴュー、そして音楽が織り込まれていた。途中音楽だけが流れるのはFMならではで、その音楽のみの時間がまた考えを深める時間になっていたと思う。


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2010年01月04日 02:32に投稿されたエントリーのページです。

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